全ての希望を叶える転職は難しい
転職で実現したい希望は「待遇の改善」「勤務地」「働き方」「キャリアアップ」など様々ありますが、複数の希望を叶えようと思えば転職のハードルはその分上がります。すべての希望が叶うケースもありますが、ごく稀と考えるべきでしょう。
また転職市場は、求人と求職者の需要と供給のバランスで成り立っています。求職者全員が希望する仕事に就けるわけではありません。一般的に求職者が叶えたいと思う(人気の)希望は、実現が難しくなります。
叶えやすい希望の例
- 経験やスキルを活かした業種・職種への転職
- 有効求人倍率が高い業種への転職(人気が低い)
- 市場の相場に応じた待遇
実現が難しい希望の例
- 未経験の業種・職種への転職
- 有効求人倍率の低い業種(例:一般事務など)への転職
- 好待遇(給与が高い、年間休日が多い、残業が少ない)
企業が求職者を判断するポイント
経験(実績)と年齢のバランス
中途採用は即戦力としての活躍を期待されます。求人内容と経験が近いほど、企業は人材育成にかけるコストが小さく済むため、経験者の需要は高まるでしょう。年齢は若ければ良い、という訳ではなく「経験とのバランス」によります。社内の年齢構成や求人のポジション等で変わってきます。
短期離職、転職回数、転職理由
企業の心配事は、採用した人材が「定着」「活躍」してくれるかどうか。短期離職のある求職者に対しては、採用コストをかけたところで「活躍する前に辞めてしまうのではないか?」という不安を抱きます。転職回数も少ないに越したことはありません。少なくとも面接官が納得する転職理由を説明できるかどうかが鍵になります。
本人の働く意欲
意欲は、最も重要な要素と言っても過言ではありません。どれだけ優れた能力や実績があっても、仕事に心血を注ぐ覚悟のない人を採用する気にはなれません。ただし多くの求人は意欲「だけ」あっても採用には至らないのが現実です。すべての要素の土台として必要な部分が意欲になります。
転職で実現したいことの優先順位を決める
身の丈に合わない好条件の転職は難しいと言えます。どうしても希望を叶えたいが現状は困難。そのような場合、まずは転職可能な企業で経験を積むのも手です。勤続することで希望に近づく可能性もありますし、経験を積んで市場価値を高めた後、再度転職を検討するのも良いでしょう。
優秀であっても、希望年収や勤務地といった条件を絞りすぎると、そもそも該当する転職先がないというケースもあります。転職のそもそもの目的に立ち返って、転職であなたが「実現したいこと」を明確にし、優先順位をつけて求人を探すことが大切です。