新潟の転職市場の特性として「中小企業」が多いことが挙げられます。
中小企業へ転職、就労する上で抑えておくべきポイントをご紹介します。
新潟は中小企業の求人が圧倒的多数
中小企業庁の調査(2016年)によれば、常用雇用者のうち、新潟県は8割強の方が中小企業に就労しているというデータがあります。下の東京都と比較したグラフをみると、新潟県は大企業の割合がそもそも少なく、新潟で転職をするほとんど多くの方が中小企業の求人を探すことになります。(※中小企業の定義は従業員数「製造業なら300人以下、卸売業とサービス業なら100人以下、小売業なら50人以下」)
分業化されておらず職務範囲が広い
中小企業は業務量に対して従業員数が少ないため、一人のスタッフが複数の業務を掛け持ちすることがあります。たとえば募集職種が「経理」の求人であっても、経理以外の仕事内容が含まれるケースです。よくある事例としては、「経理」に加えて「労務」「人事」「庶務」なども任せる中小企業は少なくありません。
未経験者を育てる余裕がない
多くの中小企業は分業化されておらず、マルチな分野での活躍を求められる傾向があります。日常の業務に忙殺され、人材教育に割く余裕が大企業ほどありません。そのため新卒者や第二新卒者といった経験の浅い人材の採用は、教育のコストがかかるため消極的です。経験者や即戦力の人材を優遇するのはこうした背景があります。
経験を活かした転職がマッチングしやすい
実務経験を活かすことは転職のセオリーです。中小企業の多い新潟においては、その傾向がさらに強いと捉えておきましょう。もちろん未経験への転職ができないわけではありませんが、手取り足取り教えてもらえる職場環境は稀有です。マニュアルが整備されていない企業も多くあります。
中小企業の魅力・良い点
幅広く仕事を経験できる
いろいろな職務に携われるチャンスがあり、仕事の幅が広がりやすい点は中小企業に勤める大きなメリットだと思います。主体的に仕事に取り組めば、早い段階で責任のあるプロジェクトを任される可能性もあります。
経営者が近い
同じフロア内に経営者がいる環境は当たり前にあります。そのためダイレクトに経営者とコミュニケーションがとれます。またご自身の働きぶりを直接見られる機会も多いため、評価が反映されやすいという点も魅力です。
転勤がない(少ない)
新潟に本社を置き、支店・営業所を持たない企業も多くあります。住居の都合で通勤範囲を限定したい方や、転居を伴う転勤を希望しない方にとってはこれ以上ない条件です。
良い意味で組織化されていない
中小企業は環境が整備されていないことは前述のとおりですが、これをポジティブに捉えれば「改善の余地」や「柔軟性」があるとも言い換えられます。弊社がサポートした転職者のなかには前職のノウハウを活かして業務改革を行い、業績を伸ばしたことが評価されて年収が入社時の2倍になったという事例もあります。
まとめ
大企業・中小企業どちらにも魅力的な面はあり、考え方によって「合う・合わない」があります。中小企業ならではのメリットを活かして、自分に合った環境は何か考えてみるきっかけになれば幸いです。