すべての希望を叶える転職は難しい
あなたの知り合いが「転職する」と聞いたらどう思いますか?
労働環境や待遇が改善されて羨ましい・・・と想像する方もいるのではないでしょうか。もちろん転職をすることで環境が変わり、解決困難な課題をリセットできる等、ポジティブな要素が多いことは間違いありません。
一方で転職して後悔や失敗したと感じる方も少なからずいるのも事実です。
なぜならすべての要素が前職よりも上回る転職先は極めて少ないからです。特に新潟県のような企業数や業種の限られる地方において、すべての希望が100%叶う転職はまずあり得ないと考えた方が良いでしょう。
転職の希望に優先順位をつける
転職活動をして良かったと感じる方の多くが、自分の希望に届かない部分もあると理解して、受け容れています。つまり転職における希望の優先順位をつけ、時には妥協をしています。
まずは現職の退職理由は何か振り返ってみましょう。退職理由はあなたが転職をすることで解決すべき課題でもあります。たとえば「残業時間が膨大で、家族との時間が取れない」のであれば、優先すべきは「残業時間」や「休日」です。
転職活動を進めていくと、自身の市場価値と比べて希望する待遇や条件は高望みかどうかが見えてきます。転職市場での自分の立ち位置が分かった上で、希望条件などを軌道修正するのも一つの方法です。
ただし、退職日が決まっている場合や転職完了の期限を設けている方は、闇雲に理想を追い求めるだけではなく、段階的に妥協をするということも検討すべきでしょう。
現職に留まることも視野に入れる
在職しながら転職活動を行う場合、最終的に「転職しない」選択肢も残しておくのがベターです。現職よりも環境を悪くするような妥協は避けられます。迷ったときは、転職を思い立った動機を振り返ってみて下さい。
転職に妥協が求められるケース
現職(前職)の給与が相場よりも高い
転職先の待遇は、現職(前職)と比較されがちです。現職が好待遇であるほど、それを上回る待遇の転職先は必然的に限られてきます。特に新卒で就職した企業で勤続してきた方だと、基準は昇給した現在の給与です。これが転職市場の相場よりも高水準となっていると「希望する待遇の求人が見つからない」というケースが出てきます。
首都圏の求人広告に引っ張られている
新潟で好待遇の求人を見つけた!と思ったら「転勤の可能性あり」で希望と合わなかった・・・という経験はありませんか? 首都圏本社で待遇が非常に良く、新潟にも拠点があるため目に留まりやすいです。
好待遇の求人を見つけると「同等以上の求人がもっとあるはず」と思い込みがちです。こうなると「自分には選択肢が無数にある」という幻想に捉われて、なかなか転職活動が進展しません。広告があふれている現代では、目立つために良い面だけを誇張している求人も多いので注意が必要です。
転勤あり求人は好待遇
全国に拠点を設ける企業の中には、総合職(転勤あり)と地域限定社員(転勤なし)に募集を分けている場合があります。もちろん転勤可能な人材は希少性が高いので、待遇に優れることが多いです。
まずはアクションを起こしてみる
転職した人のほとんどが大なり小なりの妥協をしています。ただし、現職を早く辞めたいという投げやりな気持ちでの妥協は、良い結果を生まないのでおすすめしません。大切なことは転職の目的を達成できたかどうかです。
転職活動は理想だけを思い描いていても前進しません。方向性を決めたらまずは履歴書の作成や書類選考など一歩を踏み出してみる事が大切です。実際に動いてみると、現実の転職市場や自分の立ち位置、何を妥協するべきかが見えてきます。