Uターン、Iターンとは
まず、新潟県への移住や転職を考える際に覚えておきたいのが「Uターン」と「Iターン」という言葉です。Uターンとは、地元の地域や企業に戻ってくることを指します。Iターンとは、地元以外の地域や企業に移住することを指します。新潟県は、Uターン・Iターンともに積極的な取り組みが行われており、多くの支援制度が用意されています。
新潟で暮らすことの魅力
自然と食材に恵まれた地域
新潟県は、日本海側に面した海岸線や、四季折々の美しい自然が魅力的な山岳地帯など、自然に恵まれた地域です。そのためキャンプなどのアウトドア、スキーやスノーボードといったウィンタースポーツのように、自然のレジャーを楽しむことができます。また、農林水産物が豊富で、新潟県産コシヒカリをはじめ、肉・魚介、野菜・フルーツなどのブランド食材が多数あります。全国に誇るおいしい食材を手軽に食べることが出来るグルメな地域とも言えます。
医療福祉・教育分野にも注力
新潟県は、医療福祉・教育分野にも力を入れている地域でもあります。大学や基幹病院の多くは主要都市である新潟市や長岡市にありますが、それ以外の市町村においても大きな動きがあります。
新潟県三条市を例に挙げると、次世代を見据えた環境整備が行政主導で急速に進んでいます。2024年には病床数500床、医師80名の「県央基幹病院」が開業予定で、地域の医療インフラを担います。教育分野では「三条市立大学」が2021年に開学しました。日本でも有数のものづくり技術が集積する地域にあって、人材の養成と産学連携をおこない、地域産業の発展に寄与するという目的で設立されています。
このように新潟ではローカルな地域においても、暮らしやすい街づくりが進んでいる状況です。
県内外への交通アクセスが良好
新潟県は県内外へのアクセスのしやすさも魅力です。新幹線・高速道路・飛行機を中心に交通インフラが整備されており、旅行やビジネスの際は利便性が高いと言えます。新幹線を利用すれば東京駅へ乗り換え無しで約２時間で到着できます。高速道路は、関越道・北陸道・上信越道へアクセスできますから車での移動も容易です。
新潟は子育てに適した環境
待機児童数ゼロ
新潟県には待機児童がいません。Uターン・Iターンを考えている方の中には、子育て世代も多くいると思いますが、「入園先が見つからない」という状況にはならず、子育てと仕事を両立しやすいと言えます。
参考：厚生労働省 保育所等関連状況取りまとめ（令和４年４月１日）
マイホームを持ちやすい
新潟県は持ち家比率が全国7位(74.0%)で、マイホームに住んでいる世帯が多いことも特徴です。また、住宅地価格は全国平均と比較して安いため手に届きやすく、結婚・妊娠・子ども自立といったライフイベントを機に、家を購入する人が多いようです。
参考：新潟県ホームページ データでみる新潟県～指標ハンドブック～
子どもの運動能力が高い
新潟県の小学生や中学生の「運動能力が全国上位」という調査結果があります。また高校生の平均身長は男女とも全国トップ１０以内で、体格にも恵まれています。その背景として、のびのびと過ごせる新潟の住環境や食生活の影響は大きいと考えられます。
新潟の転職市場
有効求人倍率と募集傾向
新潟県の正社員の有効求人倍率は、2020年以降も1.0倍以上の高水準を推移しており、新型コロナウイルス感染症の流行以降も売り手市場の様相です。ただし首都圏と比較して、新潟は有効求人倍率では勝りますが、求人の絶対数は少ないと言えます。移住先の市町村によっても盛んな産業が異なり、求人の性質も大きく変化します。移住を検討している地域の求人を下調べし、ご自身の経験が活かせるか十分に吟味しましょう。
新潟で特に需要のある職種
- 製造技術職（機械、電気）
- 生産管理、品質管理
- ITエンジニア、WEBディレクター
- 建築設計、土木設計、施工管理
- 営業
- 事務系専門職（経理、労務）など
新潟県全体の傾向として製造業や建設業が多いことから、その関連職種の有効求人倍率は高いです。また近年はＩＴ系の企業誘致も行政主導でおこなっており、優秀なシステムエンジニアを探している企業は多いと言えます。
移住支援制度が充実
新潟県はUターン・Iターンをサポートするための移住支援事業を行っています。具体的には「東京圏から新潟県へ移住した方に最大100万円支給」や「新潟県内にUターン転職した方の奨学金の返還を最大120万円支援」といった施策です。これらは予告なく変更、終了する可能性があります。詳しくは新潟県のホームページをご確認ください。
各自治体が独自におこなう支援もある
市町村によって、さまざまな支援策をおこなっています。一例を挙げると、三条市では県外から転入かつ新潟県内で就業する人で、民間賃貸住宅に居住する場合に「賃借料の一部を最大36か月補助する施策」があります。また移住とは直接関係しませんが、燕市では「不妊治療費の助成事業」といった子育て世代を応援する施策などがあります。
Uターン転職、Iターン転職を成功させるポイント
配偶者と家族への相談は欠かせない
配偶者や家族はあなたの人生に深く関わっています。事後報告で転職や移住の話をすることはトラブルの原因です。配偶者の承認が得られず内定後に入社を辞退する「嫁ブロック」は、夫婦のコミュニケーション不足が発端となります。家族の意見やアドバイスを聞くことは、見落としている視点やリスクの発見に繋がりますので、まずは家族の了承を得てから動き始めることをおすすめします。
転職エージェントの活用も有効
転職活動は時間的な労力を要します。また企業情報が少ない状態で納得のいく転職先を見つけることは難しいでしょう。
負担の軽減や選択肢を広げる観点で、転職エージェントのサービスに登録することは有効です。あなたの経験や希望にマッチングする求人を紹介してくれるほか、書類応募の代行や面接日時の調整などのサポートを受けることができます。また、転職エージェントしか持ちえない独自の非公開求人を紹介される可能性もあります。
まとめ
今回は新潟県へ転職や移住を考えている人にとって、知っておくべき情報やポイントをまとめました。移住を伴う転職は想像以上にエネルギーが必要で、入念な準備が欠かせません。まずは情報収集から一歩目を踏み出してみてはいかがでしょうか。
