ChatGPTで履歴書の志望動機や自己PRを作成しても良い?

ChatGPTで履歴書の志望動機や自己PRを作成しても良い?

AIの回答をコピペして流用するのはNG

ChatGPTをはじめとする生成AIと呼ばれる技術が、社会へ急速に浸透しつつあります。生成AIとは、膨大な文章データを学習し、質問に対しての回答を文章で生成する人工知能のことです。

転職活動においては「履歴書の志望動機欄」や「職務経歴書の自己PR」といった文章を考える際にChatGPTのようなAIを補助的に活用することは有用と言えます。

一方で、現段階ではAIで出力した志望動機や自己PRを、コピペで流用できるほどのクオリティでは無いように思います。AIの文章をコピペしたことを企業に見抜かれてしまえば「横着な性格?」や「文章力が低い?」といった不信感をもたれる恐れもあり、注意が必要です。

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AIを使って文章を考えるリスクを理解しよう

生成AIは刃物と同じく、正しく使えば便利なツールですが、使い方を誤れば自らを陥れるかもしれない危険性も孕んでいます。注意点をいくつか紹介します。

間違った情報を示す可能性がある

AIの文章は一見するともっともらしいのですが、情報が正しくないことも往々にあります。とくに社名・人物名・地名などの固有名詞は異なるデータを引用することがあり、整合性のチェックは自らが責任をもって行いましょう。

具体性に欠けるため読み手に伝わらない

AIの文章は抽象的な表現を多く用います。そのため血の通っていない無味乾燥な文章になりやすく、結局なにを言いたいのかイマイチ伝わってきません。読み手の心を動かすためには、具体的な背景など、自分なりの情報の肉付けが必要です。

個人情報や機密情報は入力しない

生成AIがアルゴリズムを学習する際に、個人データを収集される恐れがあるとの報道もあります。これが事実かどうかはさておき、ITリテラシーの観点から安易に個人情報や機密情報を入力することは避けるべきでしょう。

ChatGPTは質問の仕方に工夫が必要

志望動機や自己PRに盛り込みたいキーワードを指定する

実際にChatGPTを活用して志望理由を考える際の具体例を紹介します。ChatGPTから適当な回答を得るには、質問の仕方が肝になります。単刀直入に「〇〇社の志望動機を考えて下さい」と質問するよりも、ある程度ルールや制約を提示して質問する方が、精度の高い回答が返ってきやすいです。例としては以下のような質問の仕方です。

Q.あなたは転職活動中の求職者です。〇〇業界で□□を強みとする△△社の××職に応募を検討しています。履歴書に記載する志望動機を「(特定のキーワード)」を含めて、200字程度で考えて下さい。

上記の質問を要素で分解すると次のようになります。

  • 対象の属性を指定する(例の場合、転職活動中の求職者)
  • ターゲットを指定する(例の場合、企業の情報)
  • 特定のキーワードを含めるように指定する
  • 文字数を指定する

試しにChatGPTのバージョン3.5で「金属加工をおこなう製造業で200字程度」と指定したところ、以下のような回答が出力されました。

A.私の志望動機は、金属加工をおこなう製造業の求人に応募する理由は、自身の技術スキルを活かし、挑戦と成長の機会を求めるからです。金属加工は高度な技術と精密さを要する分野であり、その挑戦に魅力を感じます。また、製造業は製品が現実の世界で具体的な形になる過程に関与するため、生産プロセスの一翼を担うことに喜びを感じます。さらに、製造業の環境ではチームワークと協力が重要となり、その中で協力しながら目標に向かって成長していけることを期待しています。私の技術と情熱を活かし、組織の一員として貢献したいと考えております。

ChatGPTで生成された文章を添削する

上記のように、AIは志望動機の文章を「それっぽく」考えてくれます。ただ、このままでは「なぜそのように考えるのか?」という視点に乏しく、具体的ではない印象が強いです。AIが出力した文章を活用するのであれば、文章の構成や語彙などは参考にしつつ、自分らしい言葉で添削を行うようにしましょう。盛り込みたい要素としては次のような内容が挙げられます。

  • 企業のどこに魅力を感じるのか?背景は?
  • 企業と自分の接点(関連性)はどこにあるか?
  • 経験をどのように活かして貢献できると考えているか?

ChatGPTで作った志望動機がバレる可能性はある?

現状はAIで生成した文章を検証する術は確立されていません。しかし例でご覧の通り、コピペの志望動機には何らかの違和感を覚えるはずです。出来る限り文章にオリジナリティを加えるとともに、自分らしい言葉で表現することを意識しましょう。

まとめ

いかがでしょうか。今回はChatGPTなどの生成AIを活用して志望動機を考える際の活用方法を紹介しました。現状では補助ツールとして活用する程度に留めておくのが無難ですが、正しく扱えれば転職活動の書類作成に役に立ちます。

一方で文章の土台となる「志向性」や「価値観」などは、AIが見出してくれるわけではありません。転職活動の際は転職エージェントやキャリアコンサルタントに相談することで自己理解が深まり、文章にさらに説得力を持たせることができるようになるかもしれません。新潟転職ドットコムでは、転職に関する面談のほか、サービス利用者には書類の添削もおこなっています。お気軽にご相談下さい。

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