上司から「理由を説明しろ」「言い訳するな」と言われたらどうする?

2つの矛盾した命令

上司や先輩社員から2つの矛盾した命令(ダブルバインド)を受けたことはありませんか?典型例を以下に紹介します。

「分からない事は何でも聞いて」「それくらい自分で考えて」

上司から「分からない事は何でも聞いて」と言われ、素直に聞きに行ったら「それくらい自分で考えて」と退けられた。

「判断は任せる」「なぜ先に相談しないの」

上司から仕事を任された際に「判断は任せるから」と言われた。その後、仕事の経過を報告したところ「なぜ先に相談しないの?」と注意された。

「理由を説明して」「言い訳するな」

仕事でミスをしてしまい、上司から「理由を説明して」と言われたので理由を説明したところ「言い訳するな」と叱責された。

上記のような相反する命令をされると「じゃあどうすればいいの?」と誰しも混乱してしまいます。

ダブルバインドの問題点

ダブルバインドの問題は、「また怒られるのではないか」という恐れにまで発展することがあります。そうすると「相手を怒らせないこと」が第一優先になり、本来の目的であるスムーズな業務遂行が二の次になってしまいます。

ダブルバインドの回避方法

自分で調べて、自分の考えを用意しておく

「それくらい自分で考えて」と言われる背景には、思慮の浅さや、取るに足らない質問と思われている可能性があります。上司を尋ねる前に自分なりに調べて、自分の考えを予め用意しておくことが有効です。「調べたら〇〇とあったのですが…」「私としては〇〇と思うのですが…」といったように、意見を伺うスタイルにすると上司の反応に変化があるかもしれません。

上司へ相談する事も任せた判断のうち

上司の「判断は任せる」とは、仕事の裁量や全権を委ねたわけではなく、上司の判断を仰ぐ必要があることは相談しなければなりません。この場合は通常の自分の裁量を超える範囲の意思決定が必要だと感じる場面では、上司に相談することが無難です。

自己保身に走らない

理由の説明に対して「言い訳するな」と言われる原因は、その理由に自己保身のニュアンスを含んでいるのかもしれません。とくに想定外や理不尽で起きたミスだと「自分に過失はない」と認めて欲しいと思うがゆえに「私としても不本意で…」のような自己保身のニュアンスが出てしまうことがあります。理由の説明は、粛々と事実や状況を報告にとどめておきましょう。

職場側の問題もある

今回はダブルバインドを受けないための対策を紹介しました。自分がどれだけ気を付けても、呵責の意識なくダブルバインドの関わりをしてくる上司もいます。上司の考えを変えることは容易ではありません。自分が対策をしても変わらなければそれは上司の問題であり、何らかの措置をしない職場の問題でもあります。上司のダブルバインドで苦しい状況が続くのであれば、転職を視野に環境を変えることも検討することも視野に入れて下さい。

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